【企業】シャープ 過去最悪の最終赤字に “屋台骨”テレビ事業崩壊で生存の岐路
2012年02月29日 06:21
| 企業ニュース
シャープの業績が著しく悪化している。今2012年3月期の営業利益は、従来の微増益予想から一転、均衡圏近辺に、最終損益では過去最悪の赤字額となる見通しだ。東洋経済では従来から会社計画の達成は難しいとみていたが、ここまでの急落は想定外だった。
2月1日修正後の会社計画は、売上高2兆5500億円(前期比15.6%減)。営業損益ゼロ(前期は789億円の黒字)。純利益は新たに1200億円の繰延税金資産取り崩しを迫られ、2900億円という巨額赤字(前期は194億円の黒字)に陥る。従来の会社計画に比べ、売上高で2500億円、営業利益で850億円。純利益で2960億円の下振れとなった。
11年10〜12月期(第3四半期)決算の低迷からみて、東洋経済ではこの会社数値ですら実現は厳しく、再下降する余地があると考えている。
シャープが昨年10月27日に今期最初の下方修正を実施した際は、円高による太陽電池事業の下振れが減額の主因だった。今回は、国内テレビ、携帯電話事業、液晶パネル事業という3大事業(総売上高に占める割合は6割)の悪化が背景にある。
順を追って見ていこう。
テレビ事業は700億円の売り上げ下振れ(10月27日の修正計画対比、以下同)を織り込んだ。従来、シャープが予想していた11年10月〜12年3月(下期)の国内テレビ販売台数は230万台と前年同期比6割減。地デジ切り替え需要の消滅を十分織り込んだものと思われた。しかし、フタを開けてみると、販売台数は7割減少(10月〜12月期の前年同期比)。販売価格的にも、32インチで2万円台のテレビが市場に出回った。結果、シャープの国内テレビ事業は10〜12月期には営業赤字に転落。テレビ事業の収益のほぼすべてを国内で稼いできた同社にとっては、影響甚大である。
携帯電話は200億円の売り上げ下振れ要因。今期の携帯電話販売台数は900万台(前期比7.6%減)から800万台(前期比17.9%減)へ下方修正した。うち、9割が国内向けだが、「米アップル社の『アイフォーン』にシェアを奪われている」(同社)ため、従来型携帯電話の落ち込みを自社のスマートフォン増販でまったくカバーできていない。
液晶パネル事業は、1000億円の下振れ要因となった。内訳は、テレビ用の液晶パネルが約500億円分。自社「アクオス」減販以上に、外販需要の消沈が痛い。11年3月末まで全体の3割はあったテレビ用液晶パネルの外販は、同12月末には約1割に落ち込んだ。
片山幹雄社長の釈明は、皮肉の一言である。「当社が北米で60インチのテレビを必死で拡販した結果、北米の台数は大幅に伸びた。しかし、当社の価格攻勢にたまらず他のテレビメーカーが手を退きはじめ、液晶パネルの外販が低迷した」。
残りの500億円分は携帯端末用などの中小型液晶パネルだ。アイフォーンの席巻で、シャープがパネルを供給していた日系携帯電話メーカーも、販売計画を大幅に下回ったことが要因。加えて、亀山第二工場から11年中に出荷を予定していたタブレットPC向け新型液晶パネルも、立ち上げ時にトラブルを起こし、12年2月に供給時期が延びてしまった。
11年6月、シャープは事業構造改革を発表し、価格低下が著しいテレビ用大型液晶パネルを徐々に縮小し、スマートフォンやタブレット向けに仕向先を切り替える、と表明した。「これで業績のソフトランディングを目指したが、結果的に逃げ切れなかった」と、片山社長は報道関係者の前で声を落とした。
シャープの苦難はまだ続く。来13年3月期も間違いなく国内テレビ市場の回復は期待できない。携帯電話も、ここにきて外資系メーカー(アップル、サムスン電子)に対する劣勢が明確になった。
さらに、液晶事業は大阪堺工場の減損リスクという“爆弾”を抱える。投資額約4000億円をかけ09年10月に鳴り物入りで立ち上げた最新鋭工場だが、現在の稼働率は5割前後と低迷。12年夏ごろまでに在庫調整を終えてフル生産近くに回復できなければ、減損の危険性がある、と同社は認めている。
同工場には2000億円の資産価値が残っており、仮に減損を実施すれば、2期連続で4ケタ赤字という悪夢のシナリオも現実味を帯びてくる(現時点では東洋経済予想に減損は織り込まず)。
今年2012年にシャープは創業100周年を迎えるが、この節目の年を華々しく祝うゆとりはない。テレビ事業という屋台骨の崩壊が明白となった今年、シャープはくしくも創業以来最大級ともいえる正念場を迎えることになる。
(西澤 佑介=東洋経済オンライン)
ソースは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120228-00000000-toyo-bus_all
昨日はDRAMの国内唯一のメーカーで、世界3位のエルピーダメモリが、自力再建を断念して会社更生法の適用を申請し、経営破綻した。
韓国勢に負けたとの報告で終わったが、このエルピーダメモリには多額の公的資金、所謂国民の血税が300億円ほど投入されている。
この300億円を回収する見込みもなく、最終的には国民の負担という話になるのだろうが、日本国としてきちんと支援なり、政策に問題が無かったのかと疑問が残る。
その矢先に今度はシャープが危ないという記事が出る。
このシャープというと言う企業も一時期は亀山ブランド、液晶はAQUOSと言われるような時代もあったが、今は劣勢を強いられているようだ。
NEC、Panasonic、シャープあたりの所謂日本国が世界に惚れる大企業でもこのままだと会社自体が10年後に残っているかどうかも怪しい。
巻き返しが出来なければ事業規模が相当縮小するのは必至といえるだろう。
グローバリゼーションの時代はもう終わりなのかもしれない。
これからはローカリゼーションの時代?
日本人が日本人の望む商品を考えて、それを日本人が作り日本人が売り日本人が買う。
外需に頼らず、内需で生計を立てる。
多少経済が縮小しても、これが新しい時代なのかもしれない。
国際競争力を回復させ、世界で勝ち残るためには、エルピーダメモリを教訓として、日本国を挙げて戦うような政策、支援で行く必要がある。
各企業単独での勝負では既に勝ち目がない。
2月1日修正後の会社計画は、売上高2兆5500億円(前期比15.6%減)。営業損益ゼロ(前期は789億円の黒字)。純利益は新たに1200億円の繰延税金資産取り崩しを迫られ、2900億円という巨額赤字(前期は194億円の黒字)に陥る。従来の会社計画に比べ、売上高で2500億円、営業利益で850億円。純利益で2960億円の下振れとなった。
11年10〜12月期(第3四半期)決算の低迷からみて、東洋経済ではこの会社数値ですら実現は厳しく、再下降する余地があると考えている。
シャープが昨年10月27日に今期最初の下方修正を実施した際は、円高による太陽電池事業の下振れが減額の主因だった。今回は、国内テレビ、携帯電話事業、液晶パネル事業という3大事業(総売上高に占める割合は6割)の悪化が背景にある。
順を追って見ていこう。
テレビ事業は700億円の売り上げ下振れ(10月27日の修正計画対比、以下同)を織り込んだ。従来、シャープが予想していた11年10月〜12年3月(下期)の国内テレビ販売台数は230万台と前年同期比6割減。地デジ切り替え需要の消滅を十分織り込んだものと思われた。しかし、フタを開けてみると、販売台数は7割減少(10月〜12月期の前年同期比)。販売価格的にも、32インチで2万円台のテレビが市場に出回った。結果、シャープの国内テレビ事業は10〜12月期には営業赤字に転落。テレビ事業の収益のほぼすべてを国内で稼いできた同社にとっては、影響甚大である。
携帯電話は200億円の売り上げ下振れ要因。今期の携帯電話販売台数は900万台(前期比7.6%減)から800万台(前期比17.9%減)へ下方修正した。うち、9割が国内向けだが、「米アップル社の『アイフォーン』にシェアを奪われている」(同社)ため、従来型携帯電話の落ち込みを自社のスマートフォン増販でまったくカバーできていない。
液晶パネル事業は、1000億円の下振れ要因となった。内訳は、テレビ用の液晶パネルが約500億円分。自社「アクオス」減販以上に、外販需要の消沈が痛い。11年3月末まで全体の3割はあったテレビ用液晶パネルの外販は、同12月末には約1割に落ち込んだ。
片山幹雄社長の釈明は、皮肉の一言である。「当社が北米で60インチのテレビを必死で拡販した結果、北米の台数は大幅に伸びた。しかし、当社の価格攻勢にたまらず他のテレビメーカーが手を退きはじめ、液晶パネルの外販が低迷した」。
残りの500億円分は携帯端末用などの中小型液晶パネルだ。アイフォーンの席巻で、シャープがパネルを供給していた日系携帯電話メーカーも、販売計画を大幅に下回ったことが要因。加えて、亀山第二工場から11年中に出荷を予定していたタブレットPC向け新型液晶パネルも、立ち上げ時にトラブルを起こし、12年2月に供給時期が延びてしまった。
11年6月、シャープは事業構造改革を発表し、価格低下が著しいテレビ用大型液晶パネルを徐々に縮小し、スマートフォンやタブレット向けに仕向先を切り替える、と表明した。「これで業績のソフトランディングを目指したが、結果的に逃げ切れなかった」と、片山社長は報道関係者の前で声を落とした。
シャープの苦難はまだ続く。来13年3月期も間違いなく国内テレビ市場の回復は期待できない。携帯電話も、ここにきて外資系メーカー(アップル、サムスン電子)に対する劣勢が明確になった。
さらに、液晶事業は大阪堺工場の減損リスクという“爆弾”を抱える。投資額約4000億円をかけ09年10月に鳴り物入りで立ち上げた最新鋭工場だが、現在の稼働率は5割前後と低迷。12年夏ごろまでに在庫調整を終えてフル生産近くに回復できなければ、減損の危険性がある、と同社は認めている。
同工場には2000億円の資産価値が残っており、仮に減損を実施すれば、2期連続で4ケタ赤字という悪夢のシナリオも現実味を帯びてくる(現時点では東洋経済予想に減損は織り込まず)。
今年2012年にシャープは創業100周年を迎えるが、この節目の年を華々しく祝うゆとりはない。テレビ事業という屋台骨の崩壊が明白となった今年、シャープはくしくも創業以来最大級ともいえる正念場を迎えることになる。
(西澤 佑介=東洋経済オンライン)
ソースは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120228-00000000-toyo-bus_all
昨日はDRAMの国内唯一のメーカーで、世界3位のエルピーダメモリが、自力再建を断念して会社更生法の適用を申請し、経営破綻した。
韓国勢に負けたとの報告で終わったが、このエルピーダメモリには多額の公的資金、所謂国民の血税が300億円ほど投入されている。
この300億円を回収する見込みもなく、最終的には国民の負担という話になるのだろうが、日本国としてきちんと支援なり、政策に問題が無かったのかと疑問が残る。
その矢先に今度はシャープが危ないという記事が出る。
このシャープというと言う企業も一時期は亀山ブランド、液晶はAQUOSと言われるような時代もあったが、今は劣勢を強いられているようだ。
NEC、Panasonic、シャープあたりの所謂日本国が世界に惚れる大企業でもこのままだと会社自体が10年後に残っているかどうかも怪しい。
巻き返しが出来なければ事業規模が相当縮小するのは必至といえるだろう。
グローバリゼーションの時代はもう終わりなのかもしれない。
これからはローカリゼーションの時代?
日本人が日本人の望む商品を考えて、それを日本人が作り日本人が売り日本人が買う。
外需に頼らず、内需で生計を立てる。
多少経済が縮小しても、これが新しい時代なのかもしれない。
国際競争力を回復させ、世界で勝ち残るためには、エルピーダメモリを教訓として、日本国を挙げて戦うような政策、支援で行く必要がある。
各企業単独での勝負では既に勝ち目がない。
はした金の公的資金投入では国家が全面バックアップしている韓国のサムスンには勝てません。
あと、シャープのことで個人的に言いたいことは、吉永小百合は超反日女優であり、あいつをCMで使い続けた天罰だと思います。
記事にあるような事を社長が従業員向けに説明。
いま、堺工場建設に町田会長が難色を示したが
片山社長が取引銀行の後押しで進めてとの話がもちきりです。
創業者が信条としていた、身の丈に合った企業で社会貢献は過去のものとなりましたが、今になって引き出しから引き出してきて、やたらと精神訓話を強調し始め従業員に訓示するこの経営者に未来は薄いと思いますが。
本体3万人の従業員、請負、有期雇用1万5千人。この1万5千人の首を切る事で乗り切ろうとしていますが、赤字を書いても首きりは書かない経済新聞と一般紙。
このような状態になったのも、経営をチェックする労組が企業とずぶずぶの関係から来ているという一因を理解する人はいないでしょう。
まして、企業のおこぼれを一身に受けてきた
労組幹部はなおさらのことです。
労使協調もずぶずぶになれば企業を滅ぼす
歴史が示しています。
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